業種別に見るSNS選定の考え方

最近、「SNSを始めたいが、どれを使えばいいかわからない」というご相談をよくいただきます。
確かに、X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、LinkedIn、Facebookなど、媒体の種類が増えすぎて、どこから手を付けるか迷いますよね。。

今日は、企業様とお話していくにあたって感じた“SNS選定の考え方”を、マーケティング理論と結びつけながら整理してみたいと思います。

「とりあえず全部やる」の落とし穴

ある食品メーカーさんから「InstagramもXもYouTubeも始めたけれど、どれも中途半端になってしまった」という相談を受けました。
よく話を聞いてみると、どの媒体でも同じ内容を投稿しており、それぞれの媒体特性が活かせていなかったのです。

これは、多くの企業が陥る典型的なパターンです。
SNSはどれも「無料で発信できる便利なツール」に見えますが、媒体ごとに文化や得意分野がまったく異なります。
つまり、「とりあえず全部やる」よりも、「なぜ・どの目的で使うか」を明確にすることが成果の分かれ道になるのです。

SNSは“手段”ではなく“表現方法”である

SNS運用を考えるとき、まず大切なのは「何を伝えるか」よりも、「どのように伝えるか」です。
マーケティング理論の基本に「4P(Product, Price, Place, Promotion)」という考え方がありますが、SNSはこの中のPromotion(伝え方)にあたります。

しかし、同じPromotionでも、

  • Xは「考えや姿勢を言葉で伝える」場所
  • Instagramは「世界観を視覚で共有する」場所
  • YouTubeは「ストーリーを映像で語る」場所
  • LinkedInやFacebookは「信頼や関係性を育てる」場所
    といったように、それぞれ伝え方の“文法”が異なります。

ですから、企業がSNSを選ぶ際は、「自社の魅力がどんな形で伝わるか」を考えることが何より重要です。

目的×情報形式×顧客の3軸マトリックス

SNS選定の考え方を、少し理論的に整理してみましょう。
下の表は、SNSを選ぶときの3つの軸を示したものです。

この3軸を整理するだけで、自社に合う媒体が明確になります。
たとえば、食品やライフスタイル商材のように「見てわかる魅力」が強いものはInstagramや短尺動画が向いています。
一方、技術やノウハウを伝えたいBtoB企業であれば、YouTubeやLinkedInが適しています。
さらに、企業の雰囲気や人柄を伝えたい場合には、FacebookやYouTubeが採用広報にも効果的です。

業種別に見るSNS選定の考え方

食品メーカーの場合

写真や動画で「おいしさ」や「手作り感」を伝えることが大切です。
Instagramで日常の調理シーンを発信しつつ、YouTubeで「製造工程のこだわり」を紹介することで、視覚とストーリーの両面からブランドを高められます。
Facebookでは地域のイベント情報やスタッフ紹介を投稿すると、親近感を育てやすくなります。

製造業・BtoB企業の場合

製造業では「信頼性」「技術力」「導入実績」を伝えることが鍵です。
YouTubeで製品の実演動画を公開し、LinkedInで技術者や経営者向けにコラムを発信するのが効果的です。
Xを使って業界ニュースにコメントすることで、情報発信力のある企業としての認知を広げることもできます。

専門家・個人ブランディングの場合

士業やコンサルタントなど「自分自身が商品」の場合は、XやFacebookでの継続的な発信が有効です。
短文で日々の気づきを投稿することで「考え方」や「人柄」が伝わり、ファン層が形成されていきます。
LinkedInを活用すれば、専門家同士のネットワーク構築にもつながります。

SNSは「企業の世界観を伝える鏡」

SNSは、単なる販促ツールではなく「企業の世界観を映す鏡」です。
どの媒体を選ぶかによって、顧客が抱く印象や関係の深さが大きく変わります。
ですから、「目的×情報形式×顧客像」という3つの視点を持ち、媒体を戦略的に選ぶことが大切です。

焦らず、まずは1媒体から始めてみてください。
継続して発信しながら、フォロワーの反応を観察することで、自社に合ったSNS運用の形が見えてきます。

まとめ:購買行動からSNSの目的を導く

SNSは“手段”ではなく“表現方法”

・目的・情報形式・顧客像の3軸で整理
・媒体ごとに文法を理解して使い分ける
・まずは少数媒体から深く運用する

自社らしい発信を一緒に考えていきましょう。



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